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DATE : 2010/01/08 (Fri)
米国の男性大腸がん患者661人を8.6年追跡したところ、診断後の運動が平均的なペースの歩行時間に換算して週3時間未満のグループと比べて、週9時間超のグループの大腸がん死亡リスクは0.47倍と低かった。論文はArchives of Internal Medicine 2009年12月14/28日号に掲載された。

研究は、1986年に開始された男性医療職(医師を除く歯科医、薬剤師など)約5万人の追跡調査の参加者から、1986-2004年に診断された遠隔転移のない大腸がん(ステージI-III)生存者661人を対象にした。

診断から中央値で15ヵ月後の時点での余暇時の運動について、種類(ウォーキング、ジョギング、ランニング、サイクリング、ラップ・スイミング、ラケットを使うスポーツ、ヨガ、ストレッチ等)と、種類ごとの週当たりの時間を、質問票でたずねた。その結果を、週当たりの平均的なペースでの歩行時間に換算した。対象者の平均年齢は約70歳だった。

中央値で8.6年の追跡後、258人(39.0%)が死亡し、88人(13.3%)が大腸がんで死亡した。大腸がん死亡リスクは、週の歩行時間が1時間以下のグループと比べて、1時間超3時間以下のグループで1.06倍、3時間超6時間以下で1.30倍、6時間超9時間以下で0.76倍、9時間超で0.47倍と、週6時間超の歩行でリスクが低下した。総死亡リスクについての結果も同様だった。

大腸がん死亡率の絶対値は、週の歩行時間が1時間以下のグループが16.7%、9時間超のグループが9.1%だった。

一方、大腸がんと診断される前の運動量が多くても、大腸がん死亡リスクは低くならなかった。また、診断前の運動が多いグループでも少ないグループでも、診断後の運動量が多いと、大腸がん死亡リスクは低くなった。

著者らによると、同様のテーマでの先行研究は2件あり(女性573人、男女832人)、いずれも今回の結果と一致していた。

著者らはまた、診断後の運動が大腸がん死亡を下げるメカニズムとして、腫瘍細胞を増殖させる作用が示されているインスリンやインスリン様成長因子が運動により減少し、がん患者に存在する肉眼的に確認できない微小ながん細胞の増殖を抑制するという可能性を考察している。

著者らはさらに、研究の限界として、死亡に関するデータのみを集め大腸がんの再発に関するデータを集めなかった点、余暇時の運動についてのみ質問し仕事上の運動量は調べなかった点などを挙げている。

研究に対する論評は、大腸がん死亡リスクが下がった週9時間超のグループの運動量の平均値は、早足のウォーキングだと週12.3時間(平均的なペースのウォーキングだと週16.4時間)に相当することを指摘し、大腸がん生存者が運動で死亡リスクを減らすには、比較的多量の運動で最大の効果が得られる可能性を指摘している。

⇒今回の研究は追跡調査なので、運動以外の要因が大腸がん死亡リスク低下の真の原因である可能性をすっかり排除できない。著者らによると、ステージIIとIIIの大腸がん生存者をランダムに2グループに分け、運動指導を3年間行なうグループと、一般的な教育資料を配布するグループで、無病生存率を比較する臨床試験が始まるという。これらの研究に期待したいところだ。
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